子どもホスピスとは

子どもホスピスの活動は1982年に英国オックスフォードで始まり、その後、カナダ、オーストラリア、ドイツ、アメリカをはじめ、多くの国々に影響を与えました。

子どもホスピスでは、生命に限りのある、または生命を脅かす病気とともに暮らす、こどもたち、きょうだい、保護者、それぞれを主人公に、個別のニーズに合ったかかわりを行っています。そして、医療・福祉・教育などの現場で活躍するスペシャリストを中心に構成されたスタッフとボランティアが、友として寄り添い、大切な時間をともに過ごしています。今では世界中に子どもホスピスの活動は広がっています。

シスターフランシスの言葉
出来る事から始めなさい。これは、子どもホスピスを世界に先駆けて取り組まれたシスター・フランシスが来日時に発言された言葉です。この言葉に勇気をいただき、2010年、大阪市総合医療センターの医師や看護師を中心とする有志によって一般社団法人こどものホスピスプロジェクトは設立されました。すぐに、訪問支援、教育支援、小旅行支援、遺族支援の各チームが活動をスタートさせ、多くの子どもやご家族との交流が生まれました。その活動が認められ、2016年4月、念願であった子どもホスピスを大阪の鶴見緑地公園に建設する事が出来ました。国内初のコミュニティー型こどもホスピスとして、病院や在宅機関と連携をしながら、切れ目のない小児緩和ケアのネットワークの一つとなる事を目指しています。残念ながら日本では、子どもホスピスの活動は始まったばかりです。私たちは英国の子どもホスピスのモデルを日本で先駆けて推進し、子どもホスピスが地域に当たり前にある社会を目指しています。
活動の映像紹介(Facebook)

日本の現状
日本には、難病と言われる子どもの数が15万人いると言われ、その内、生命を脅かされる病気を伴う子どもの数は2万人と言われています。その数は年々増加傾向にあり、残念ながら毎年多くの尊い命が失われています。私たちが対象とする多くの子どもたちは、病院での治療によって症状の緩和が見られると、通院を基本とした在宅看護への移行が行われています。それは、自宅で過ごせる喜びと同時に、24時間365日の看護生活が始まる事を意味しています。多くの場合、生命の維持に欠かせない医療機器を必要としており、見守りが無ければ突発的な事象に対応できないと言う緊張した日常を送っています。(※)見守りに従事する人の連続した睡眠時間は平均で3時間と言われています。

長期間の闘病を余儀なくされ、24時間の見守りが必要な子どもが多く存在している一方、サポートを担う、行政、医療、福祉、教育の現場では、どうしても基礎的で平準化された対応にならざるを得ません。各家庭が必要とする個別のニーズに答えるには、構造や予算にも限界があります。しかし、生命を脅かされる病気を伴う子どもたちは、本来、子どもが当たり前に享受すべき、遊びや学び、様々な体験など、子どもらしい時間が著しく損なわれています。また、ご家庭においても、精神的、肉体的、経済的な負担は大きく、社会的に孤立しがちになると言う現状は、早期に解決すべき社会的な課題と言えるのです。

英国における子どもホスピスの利用者
進行性の中枢性神経疾患(副肝白質ジストロフィー・ミトコンドリア症)30%、非進行性の中枢性神経疾患(重度脳性まひ、滑脳症、水頭症など)25%、神経筋疾患(筋ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症など)20%、中枢性神経疾患、神経筋疾患以外の先天性疾患)10%、循環器・呼吸器疾患5%、小児がん5%、その他5%。
多田羅医師の寄稿「英国・子どものホスピスの現状」より抜粋

以下は英国こどもホスピス協会が制作した映像です。私達が日本に生み出したい姿でもあります。暫くのお時間を頂戴する事になりますが是非ご覧下さい。


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