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私たちが目指す地域社会

COMMUNITY THAT WE AIM FOR

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生命が脅かされる状態のこどもときょうだい、家族にとって、困ったこと、困っていることに対し、ケア負担、在宅医療、訪問看護・介護、訪問教育、家に来てくれるサービス(制度)はありますが、地域に戻った途端、突然「病院」⇔「自宅」の往復とった暮らしを強いられてしまうご家族がいます。普通で、当たり前の子どもの日常が突然奪われ、様々な理由で生活範囲が狭められていることで、当たりまえが当たりまえにできないこどもたちや家族が抱える課題は何なのでしょうか。私たちが向き合う課題には、以下のようなものがあります。

「安心して、行ける場所がない」

「外に出たい」「ずっと家にいたいわけではない」―買い物に行く、遊びに行く、電車に乗って、スーパーに、テーマパークに、映画館に、レストラン・・・・。映画を観に行きたくても、人が多くて、感染が怖くて、みんなが行く場所には行けないご家族がいます。外に出ることは当たり前のこと、みんなが普通にしていることができないことにいろんながまんを強いられます。「ファミレスで、みんなでご飯を食べたい」と思ってても、医療的ケアが必要な子や人工呼吸器など、みんなとは違う装備、みんなとは違う持ち物がたくさんあったりして…。
行きたくないのではなく、ただ、不安で行けない…。じゃあ、地域の中に、行ける場所があったらいいのです。

「分かち合える人や場がいない」

病院は、治療(Cure)をするところ。医療的ケアをできる人はいてくれますが、そこの目標は、対象である患者を「治す」こと。病気をもった子どもは、ただでさえ、何が起こったのかわからない困惑や不安、伝わらないもどかしさとさみしさを抱えがち…。そんな子どもをただ傍らで見守り世話をする親は、自分を責め、子どもを不憫に思い、責めようもない苛立ちを抱え、時に諦めてしまいがちです。そして、きょうだいは、先行きがわからない困惑、甘えたいのに甘えられない、自分を見てもらえないさみしさを抱えています。
「一人じゃない。どんな気持ちも大事」と受けとめてくれて、「話したい人がいたら、話したい時が来たら、話したらいいよ」と待ってもらえる、そんな環境を望まれています。そんなふうに、子どもがその子らしい時間を過ごせるように、本人とその家族が、自身の気持ちを大事にできて、子ども同士、家族同士、同じ境遇同士の分かち合えるそんな場が地域に作っていくことが大事です。

「誰かのために…という機会がない」

何かをやろうとすれば、様々な人の手を借りないといけません。そのたびに言うことは「ありがとうございます」、「すみません」。どちらかと言うと、いつも「してもらう」立場であって、自らが何かをし、誰かの役に立つこと。そんな素朴に貢献したい気持ちを実現できる場があまりありません。 病院も、福祉施設も、多くの専門職が、専門的に、サービスを提供してくれます。でも、子どもも大人も「対象」である限り、つまり、受ける側でいる限り、人はなかなか元気にはなれません。「誰かのために」「自分が何かをできること」が、そんなごく当たり前の素朴な気持ちで、私たちは人らしい時間を持つことができます。受け手という参加だけでなく、提供者という参加が地域の中にあって、「みんなと変わらない自分」を、様々な形で実感してほしい。
他の人たちと一緒に、様々な色合いが自然と混ざり合うような場で実現できる利用者が支援者になっていくような、つながりや空間が地域にあったらいい―。ともに支えあう場所になるように。

病気や障害をもったという理由で、あきらめるのではない。
TSURUMIこどもホスピス(TCH)は、今までの日本の地域社会にはない、
医療・福祉のカテゴリーにはない当たり前の選択肢のひとつでありたい、
子どもの尊厳が大切に扱われるコミュニティを作り、その価値を広げていきたいのです。