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Seize the day:2017年度上半期を振り返って…

2017.10.15 / 活動レポート

こんにちは。ゼネラルマネージャーの水谷 綾です。
日々過ぎ行くのが、早いですね。2017年度の半分が終わった節目に、TSURUMIこどもホスピス(TCH)の半年を少しばかり振り返ってみたいな…と思います。

TCHの春は、スプリングコンサート一周年のご報告、そして、TCHの昨年一年の風景を映し取った一周年写真展といったイベントから始まりました。メンバーの子どもたちが春の風と一緒にやって来てくれて、彼らの遊んでいる姿や笑顔、笑い声に触れ、ほっとしたような、、「ありがとう」という気持ちでいっぱいになりました。TCHの春の風景は、そんな温かさに溢れていました。

■「もっと早く…子どもホスピスに来れば良かった」

今年度のTCHの取り組みの重点事項として「医療機関(基幹病院)との連携」があります。私たちが取り組む社会課題に触れてますが、病気ととも生きる子どもの尊厳を守るためには、死に関する事柄を医療サイドの問題だけにせず、私たち生活者と医療関係者がコミュニケーションを重ねていく必要を、近年強く感じています。地域におけるケアを医療者とともに考え、それぞれの立ち位置と特徴を生かして取り組んでいけるといいな…と。

そこで、TCHのケアスタッフが病院に定期的に出向き、TCHの利用を希望するかもしれない入院中の子どもたちに対し、少しでも早く子どもホスピスを知ってもらえるよう、接点づくりを始めています。今年度は一番近い基幹病院である大阪市立総合医療センターに出向くことからスタートしました。夏の時期には、市内にある病院(4か所)に訪問し、TCHでの医療者向け説明会を開催しました。TCHが目指したいケアのありようや子どもたちの姿、ご家族の思いを医療関係者に知っていただくことが、家族に届く近道ではないかと考えたからです。

親御さんたちの「もっと早くホスピスに来ていれば…」という言葉が少しでも減っていくといいな、という思いを持ちつつ、私たちスタッフは、できる限り病院に足を運ぶことを継続します。その子の最善の利益につながるよう、子どもホスピスという選択肢を皆さんと一緒に作っていきたいと思います。

■「家族各々、のんびりと、したいことができました~」

メンバーの子どもと家族が病気であることを忘れてしまうような…、そんな時間になるように、TCHはパーソナルケアにこだわっています。ご家族の数だけ、思いや願いの数があります。そのため、個別性の高いパーソナルの関わりや取り組みを提供できるように、その態勢と環境づくりに努めてきました。

ご家族が一緒にご飯を作る。きょうだいと一緒に思いっきり遊べる。家族みんなでゆっくりお風呂に入ってくつろぐ。入院中に一緒だった他の家族と一緒に語らう、など…。ご家族がやりたいことは、そんな何気ない、ごく当たり前な家族の風景、です。子どもたちの思い(声)をキャッチし、一人ひとりが過ごしたい穏やかな時間を実現できるよう、TCHケアの実践を重ねています。

そのパーソナルな活動の延長に、子どもの成長発達を踏まえた対象別やテーマ別のゾーンの活動や、プロの方と一緒にスペシャルな体験をするパン作りやご近所ユニクロ店舗での一日店長といったイベントも開催。夏あそびも楽しかった!子どもたちがキラキラしていて、同世代のお友達と一緒に遊んだり学んだりといった場面がたくさんありました。

ようやく夏場から宿泊(「夏の風景」)や、あそび創造広場の取り組みである「広場」連携事業が始まりました。地域の団体が取り組む様々な活動に、メンバー家族が参加したり、地域だからできる多彩でほっこりした活動が生まれてきているな…と。

■「やれることはみんなやったので、悔いはないです」

そして、さみしいお別れ…も、ありました。
生まれてから初めての在宅生活がスタートし一ヶ月が過ぎた頃にTCHに見学に来られた男の子とご両親。TCHを利用したい希望の理由は「家族の思い出をつくりたい」というただ一つでした。ご家族みんなでTCHに遊びに来てくれた日から一か月後、男の子は天国に旅立っていってしまいました。亡くなられてすぐご両親からTCHに連絡をいただき、スタッフがご自宅に弔問に…。「この一年、やれることはみんなやったので、悔いはないです」というお母さんの言葉に、伺ったスタッフからは、とても胸が熱くなったと聞いています。TCHが旅立たれたお子さんの思い出の場所として…、そして、記憶の場としてあり続ける存在の意味のようなものを感じる日々です。

■「寄付集めって、認知度をあげるきっかけになるんですね!」

今年度も、TCHの活動は、多くのボランティアの力によって支えられています。子どもの遊びや学びに寄り添うファミリーサポートを始め、ハウスキープから原っぱの整備、そして、イベントの運営に至るまで…。現在、新規のボランティア募集は控え、キャストボランティアのフォロー研修や学生ボランティアのまなビバ講座など、ケアの現場を支えるための研鑽に力を入れています。

TCHを支えたいという思いで、多くのご協力やご支援をいただいています。新しいTCHサポーター(マンスリーサポーター)が上半期に37人増えました。継続的にTCHを支えようとするサポーターが50人増え、100人増えとなって、財政基盤が確固なものになるように、確実で継続的な組織の姿を作っていくことが今年度の重点の一つです。それだけでなく、「自分たちができるチャリティを」として、様々なカタチでの募金活動のご協力もいただきました。

今年度の大きなファンドレイジングの一つとして、第7回大阪マラソンがあります。寄付先団体になった私たちを支援しようと、59人のチャリティランナーがエントリーしてくださいました。このランナーには、スタッフ、ボランティア、地域の事業者の関係の方…。そして、そういった関係者のお友達や教え子たちが…。さらには、メンバー家族やご遺族の方のご参加も…。私たちの“つながり”が生み出すこの“広がり”って、ほんと素晴らしいなぁ、と。定例練習会「つるみdeラン」の最終回には17人のチャリティランナーが駆けつけてくれました。ちなみに、ランナーのほとんどは、目標をもった募金を集めること自体初めて…という方ばかりでしたので、最初のうちは、「とにかく頑張って7万円の寄付を集めなくちゃ」というトーンでしたが、それも徐々に変化が…。寄付の募るという行為をきっかけにTCHを語り始めることで、子どもホスピスの認知度をあげる効果を感じる方が多かったようです。それってなんだかとても素敵ですよね。

ファンドレイジングという活動を通じて、子どもホスピスの存在とその意義を知っていただきたいな…。下半期も様々なことに取り組んでまいりますので、引き続き、応援してください。どうぞよろしくお願いします!

2017年10月
ゼネラルマネージャー  水谷 綾