わたしたちについて これまでの歩み

生命を脅かす病気の子どもたちとその家族に“やさしい社会”をつくりたい。そんな想いのもと立ち上げた「こどものホスピスプロジェクト」としての「TSURUMIこどもホスピス」。寄付で運営する日本初のコミュニティ型こどもホスピスの、実践と試行の積み重ねの歴史を紹介します。

2009年

ヘレンハウス創始者による講演会を開催。
こどもホスピス設立に向けて動きはじめる。

英国の子ども向けホスピス「ヘレンハウス」創始者のシスターフランシスさんを招いた講演会を、中之島中公会堂にて開催。この取り組みに共感した医師や看護師らが集まり、こどもホスピス設立に向けて動き出した。

2010年

重い病気の子をもつ高場が代表となり、
「こどものホスピスプロジェクト」を発起。

講演会に参加していた重い病気の子をもつ高場が代表となり「こどものホスピスプロジェクト」を発起。一般社団法人こどものホスピスプロジェクトを設立し、病気を抱える子どものためのプログラムや教育・外出支援やご遺族の相談活動を開始した。

2013年

ユニクロ主宰の支援制度に応募し、
資金提供団体として選出。

設立資金の確保を検討していく中で、ユニクロが子どもの夢をかなえる事業を支援する「クローズ・フォア・スマイルズ」の公募があることを知り、それにプラン応募したところ、資金提供団体として選出された。その後、日本財団を通じてこの支援を受けることが決定(※設立時スペシャルスポンサー)し、建設費や初動の運営支援金を確保することができた。

2014年

大阪市のエリア整備事業に応募し選出。
開設準備が本格化する。

並行してホスピス建設のための土地を探していたところ、大阪市鶴見緑地駅前エリア整備・管理運営事業の公募があり、それにプロポーザルを提出し選出され、急ピッチで開設準備が進んだ。

2015年

施設名称「TSURUMIこどもホスピス」に。
開設に向け、事業計画の最終調整を行う。

施設の名称を「TSURUMIこどもホスピス」と決定。開設のための人員確保や事業内容の詳細の詰めに入る。12月にはハウスの竣工式を開催し、春に向けて利用受け入れの準備を進めた。

2016年

鶴見緑地にて、TSURUMIこどもホスピス開設。
理念・環境を評価され、グッドデザイン賞など受賞。

4月、コミュニティ型の子ども向けのホスピスとして「TSURUMIこどもホスピス」を鶴見緑地に開設し、本格的に稼働。看護師や保育士などのケアスタッフと支援者対応のスタッフを中心に、多くのボランティアの協力を得ながら、子どもたちの受け入れを徐々に始める。活動のコンセプトやハウス環境について高く評価され、「KIDS DESIGN AWARD 2016」少子化大臣賞や「グッドデザイン賞2016」などを受賞。

2017年

利用拡大を進め、宿泊などの受け入れ態勢を拡充。
寄付支援による運営をめざし、寄付メニューを検討。

利用拡大を進めるなかで宿泊の受け入れなども開始。こどもホスピスらしいパーソナルケアのあり方など、受け入れ要件や規約、受入フレームを整理し、個別な受け入れ態勢の拡充を進める。運営面では、さまざまな寄付メニューの開発を模索(日本財団からの運営支援助成は2018年度で終了)。

2019年

3年間の実績をもとに公益法人化。
寄付を基盤とした組織運営の骨格づくり。

3年間の実績をもとに公益法人化の準備に入り、9月には大阪府より公益社団法人認定を受ける。税制優遇など、寄付を基盤にした組織運営の骨格がようやく固まる。また、NHK『関西熱視線』で特集番組が放映されるなど、メディアへの露出が増えはじめた。

2020年

コロナ禍、規模を縮小しつつも活動を継続。
取材を受けて『こどもホスピスの奇跡』が刊行される。

新型コロナウイルス感染拡大による社会情勢の揺らぎにより、ケアの受け入れや地域活動は規模を縮小しつつも、利用を停止することなく体制を工夫しながら活動を継続。同秋、ノンフィクション作家・石井光太さんによる『こどもホスピスの奇跡』(新潮社)が刊行され、本を通じてこどもホスピスの存在認知が広がった。

2021年

こどもホスピス中期ビジョン策定。
ホスピスケアの質と量の拡充を進めていく。

開設から5年となり、こどもホスピスの2021年以降の中期ビジョン「未来計画」を策定。ホスピスケアの質と量の拡充を強化する方向で、各種システムやプログラムの見直しに着手。2022年度以降の本格稼働に向けて動き出した。

2023年

10代以上向けエリア「Teen Clubhouse」を新設。

中学生以上の利用人数が少ない課題を解決するために、ホスピス内を大幅に改装し、日本で初めての重い病気の10代向け専用エリア「Teen Clubhouse (ティーンクラブハウス)」を新設した。